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妊活の豆知識

不妊症はどんな人がなる?不妊の原因とは?


不妊症は、妊娠を望む健康な男女が避妊をせずに性交を続けているにもかかわらず、一定期間妊娠に至らない状態を指します。不妊症は決して珍しいことではなく、多くのカップルが経験する可能性があります。不妊の原因は様々で、女性側、男性側、あるいはその両方にある場合や、原因が特定できない場合もあります。この記事では、不妊症になりやすい人の特徴や、主な原因、そしてどのような検査や治療法があるのかについて詳しく解説します。

不妊症の基本的な理解

不妊症は、妊娠を希望するカップルにとって大きな悩みとなります。まずは不妊症がどのような状態を指すのか、その一般的な割合や定義について正しく理解することが大切です。

不妊症とは何か

日本産科婦人科学会によると、不妊症とは、妊娠を望む健康な男女が、避妊をしないで性交していたにもかかわらず、1年間妊娠しない場合を指します。ただし、女性に排卵がない場合や、子宮内膜症を合併している場合、過去に骨盤腹膜炎にかかったことがある場合など、妊娠しにくいことが分かっている場合は、1年間を待たずに検査や治療を始めた方が良いとされています。年齢が上がると男女ともに妊娠しづらくなるため、早期の治療開始が推奨されることもあります。

不妊症の一般的な割合

日本では、夫婦の4.4組に1組が不妊で悩んでいると言われています。このことから、不妊症になる確率は決して低いものではないことがわかります。不妊の原因は男女どちらか一方にある場合も、両方にある場合もあり、その割合はほぼ半々と言われています。

不妊症の定義における期間

不妊症とされる期間は、以前は2年とされていましたが、昨今では一般的に1年間と定義されていますが、年齢や既往歴によってはより短い期間でも不妊症の検査や治療を検討することが推奨されます。例えば、女性の年齢が35歳以上の場合は、1年を待たずに6ヶ月程度妊娠しなかったら医療機関を受診しても良いと考えられています。過去に子宮内膜症や骨盤内炎症性疾患などの既往がある場合も、早期に相談することが大切です。

不妊症になりやすい人の特徴

不妊症になるリスクを高める可能性のある特徴がいくつか存在します。これらの特徴に当てはまる場合は、早期に医療機関に相談することを検討することが勧められます。

年齢による影響(女性)

女性の不妊症において、年齢は非常に重要な因子です。特に35歳を過ぎると妊娠率が徐々に低下し始め、40代に入るとさらに妊娠が難しくなることが知られています。これは、加齢に伴い卵子の数や質が低下するためです。月経周期の異常や過去の婦人科疾患がある場合も、不妊症のリスクが高まります。

年齢による影響(男性)

不妊症の原因は女性だけにあるのではなく、男性にも同程度の割合で原因があると言われています。男性の年齢も不妊と関連があり、加齢に伴い精子の量や運動率が低下し、受精率が下がる可能性があります。また、流産や早産の確率も高まるという報告もあります。

体型(肥満・痩せすぎ)との関連

体型と不妊症の間には関連があると考えられています。肥満は女性ホルモンのバランスを崩し、排卵障害を引き起こす可能性があります。一方、痩せすぎも体脂肪の減少によりホルモンバランスが乱れ、排卵に影響を与えることがあります。男性においても、体型の極端な偏りは精子の質に影響を及ぼす可能性が指摘されています。

生活習慣(喫煙・飲酒・ストレス)の影響

不妊症のリスクを高める生活習慣として、喫煙、過度の飲酒、そしてストレスが挙げられます。喫煙は女性の卵巣機能の低下や男性の精子の質の低下を招く可能性があります。過度な飲酒もホルモンバランスに影響を与えることがあります。また、慢性的なストレスは男女ともにホルモン分泌に影響を与え、排卵障害や精子形成に悪影響を及ぼすことが示唆されています。

過去の病歴や健康状態

過去にかかった病気や現在の健康状態も不妊症に関連することがあります。女性では、子宮内膜症や子宮筋腫、卵管炎などの骨盤内炎症性疾患の既往が卵管の癒着などを引き起こし、不妊の原因となることがあります。性感染症にかかったことがある場合も注意が必要です。男性では、おたふくかぜによる精巣炎や鼠径ヘルニアの手術などが精子の通り道に影響を与える可能性があります。糖尿病や甲状腺疾患などの慢性疾患もホルモンバランスに影響を与え、不妊のリスクを高めることがあります。

不妊症の主な原因

不妊症の原因は多岐にわたり、女性側、男性側、あるいは男女両方に原因がある場合や、原因が特定できない場合もあります。それぞれの主な原因について見ていきましょう。

女性にみられる原因

女性の不妊原因は、排卵、卵管、子宮、頸管、免疫系など、妊娠に関わる様々な器官や機能に問題がある場合に生じます。これらの原因が単独または複数組み合わさることで、妊娠が難しくなることがあります。

①排卵に関する問題
排卵に関する問題は、女性不妊の一般的な原因の一つです。卵巣から卵子が正常に排卵されない、あるいは排卵があってもその周期が不規則である場合などが含まれます。原因としては、多嚢胞性卵巣症候群や高プロラクチン血症といったホルモンバランスの異常、あるいはストレスや急激な体重の変化などが挙げられます。月経周期が極端に長かったり短かったりする場合、あるいは月経があっても排卵していない「無排卵月経」の可能性も考えられます。これらの排卵障害があると、卵子と精子が出会う機会が減少し、妊娠に至りにくくなります。

②卵管に関する問題
卵管は、排卵された卵子と精子が出会い受精する場所であり、受精卵が子宮へ運ばれる通路でもあります。卵管が炎症や癒着によって詰まっていたり狭くなったりしていると、精子が卵子にたどり着けなかったり、受精卵が子宮へ移動できなかったりするため、不妊の原因となります。卵管の問題は女性側の不妊原因の中で最も多いとされ、その原因の多くはクラミジアなどの性感染症や子宮内膜症、過去の骨盤内の手術などが挙げられます。

③子宮に関する問題
子宮は、受精卵が着床し赤ちゃんが育つ場所です。子宮の形に先天的な異常がある場合や、子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮内膜が子宮以外の場所にできる子宮内膜症などが不妊の原因となることがあります。特に子宮内腔に変形をもたらす子宮筋腫や子宮内膜ポリープは、受精卵の着床を妨げる可能性があります。また、過去の流産や人工妊娠中絶の手術が原因で子宮内腔が癒着してしまうことも、不妊の原因となることがあります。

④頸管に関する問題
子宮頸管は子宮の入り口にあたり、排卵期には妊娠しやすいように粘液(頸管粘液)が増加し、精子が子宮内に入りやすくなります。しかし、子宮頸部の手術や炎症、あるいは加齢などにより頸管粘液の量が少なくなったり、質が悪くなったりすると、精子が子宮内へ進入しにくくなり不妊の原因となることがあります。また、頸管粘液中に精子を攻撃する抗体(抗精子抗体)が存在する場合も、精子の動きが妨げられ妊娠が難しくなることがあります。

⑤免疫系に関する問題
免疫系に関する問題も不妊の原因となることがあります。例えば、抗精子抗体が存在する場合、女性の体内で精子を異物とみなして攻撃し、精子の動きを妨げたり受精を阻害したりすることがあります。この抗体は頸管粘液中や卵管、子宮内などに存在し、妊娠成立の各段階で影響を及ぼす可能性があります。

男性にみられる原因

男性の不妊原因は、精子を作る機能、性機能、精子の通り道に関する問題に分類されます。これらの問題は単独で起こることも、複数組み合わさることもあります。

①精子を作る機能の問題
男性不妊の原因で最も多いのが、精子を作る機能(造精機能)に関する問題です。精巣で健康な精子が十分に作られない状態を指し、精子の数が少ない(乏精子症)、精子の動きが悪い(精子無力症)、精子の形に異常が多い(精子奇形症)、あるいは精液中に精子が全くいない(無精子症)といった状態が含まれます。これらの問題は、ホルモンバランスの異常、染色体異常、精索静脈瘤、過去の感染症(おたふくかぜによる精巣炎など)、あるいは原因不明の場合などがあります。

②性機能の問題
性機能に関する問題も男性不妊の原因となり得ます。具体的には、勃起が十分にできない勃起障害(ED)や、腟内で射精ができない射精障害などがあります。これらの問題があると、性交による精子の運搬がうまくいかず、妊娠に至ることが難しくなります。原因としては、精神的な要因、神経系の問題、ホルモン異常などが考えられます。

③精子の通り道に関する問題
精子は精巣で作られた後、精巣上体、精管、射精管といった通り道を通って体外に射精されます。この精子の通り道が炎症や手術、あるいは先天的な理由などによって閉塞したり狭くなったりしていると、精液中に精子が十分に排出されず、不妊の原因となります(精路通過障害)。過去の鼠径ヘルニアの手術や、成人になってからのおたふくかぜなどが原因となることもあります。

男女両方に共通する原因

不妊の原因は、女性または男性のどちらか一方にある場合だけでなく、男女両方に原因がある場合もあります。例えば、女性側に排卵の問題があり、男性側に精子の数の問題があるといったように、複数の要因が組み合わさることで妊娠が難しくなることがあります。また、原因が男女どちらにも見つからない場合でも、夫婦の年齢が上昇すると不妊の割合が高くなる傾向があることから、加齢による卵子や精子の機能低下が共通の原因の一つとして考えられています。

原因が特定できない場合

不妊症の検査を受けても、女性にも男性にも明らかな原因が見つからない場合があります。これを原因不明不妊と呼びます。原因不明不妊は、不妊症全体の10~25%程度を占めるとされています。検査では捉えられない卵子や精子の機能の問題、受精卵の着床に関する微妙な問題、あるいは免疫的な要因などが関与している可能性が考えられています。原因が特定できない場合でも、年齢や不妊期間を考慮して適切な治療法を選択していくことで、妊娠の可能性を高めることができます。

不妊症に関する検査

不妊症の原因を特定するためには、様々な検査が行われます。男女それぞれに必要な検査があり、これらの結果に基づいて最適な治療方針が検討されます。

女性向けの検査

女性の不妊検査は、月経周期に合わせて行われることが一般的で、いくつかの種類があります。内診や経腟超音波検査では、子宮や卵巣の形態に異常がないか、子宮筋腫や卵巣嚢腫などの病気がないかを確認します。また、排卵の有無や子宮内膜の状態を観察します。ホルモン検査では、排卵や妊娠に関わる様々なホルモンの分泌量を調べ、排卵障害の原因などを探ります。子宮卵管造影検査は、子宮の形や卵管が詰まっていないか、狭くなっていないかを確認するための重要な検査です。その他、子宮鏡検査や腹腔鏡検査など、より詳細な情報を得るための特殊な検査が行われることもあります。

男性向けの検査

男性の不妊検査の基本となるのは精液検査です。この検査では、採取した精液の量、精子の数、運動率、正常な形の精子の割合などを調べ、精子を作る機能に問題がないかを確認します。精子の状態は日によって変動することもあるため、複数回検査を行うこともあります。必要に応じて、ホルモン値を調べる血液検査や、精巣や精索静脈瘤の有無を確認するための超音波検査が行われます。精子の数が極端に少ない場合や無精子症の場合は、染色体検査や遺伝子検査を行うこともあります。

不妊症に悩む方へ

もし不妊に悩んでいる場合、一人で抱え込まず、早めに医療機関に相談することが大切です。適切な検査と診断により、原因に応じた治療法が見つかる可能性があります。

早期に医療機関へ相談するメリット

不妊症かもしれないと感じたら、早期に医療機関へ相談することには多くのメリットがあります。まず、不妊の原因を正確に診断することで、一人ひとりに合った最適な治療法を見つけることができます。年齢が上がるにつれて妊娠率は自然に低下していくため、特に女性の場合は早期に検査や治療を開始することが、妊娠への近道となる可能性があります。また、早期に相談することで、不妊に関する不安や疑問を解消し、今後の治療計画について具体的に考えることができるようになります。不妊治療には様々な選択肢があるため、専門医と相談しながら納得のいく方法を選ぶことが重要です。

不妊治療について

不妊治療には、原因や夫婦の状態に応じて様々な方法があります。基本的な治療法としては、排卵日を予測して性交のタイミングを合わせるタイミング法があります。排卵に問題がある場合には、排卵誘発剤を使用して排卵を促す治療が行われます。精子の数が少ない場合や動きが悪い場合、あるいは性交が難しい場合などには、人工授精が選択されることがあります。これは、採取した精子を子宮内に注入する方法です。これらの治療で妊娠に至らない場合や、卵管の閉塞、男性の重度の造精機能障害などがある場合には、体外受精や顕微授精といった生殖補助医療が検討されます。不妊治療は身体的・精神的な負担を伴うこともありますが、専門医とよく話し合い、夫婦で納得して治療を進めることが大切です。

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