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妊活の豆知識

つわりの吐き気を抑えるツボはどこ?鍼灸でつわり対策

妊娠初期に多くの人が経験するつわりは、特に吐き気がつらい症状の一つです。
薬を飲むことに抵抗がある時期だからこそ、薬以外の方法で少しでも楽になりたいと感じるものです。
この記事では、つわりの吐き気を抑える方法として、自分で手軽に押せるツボを紹介します。
代表的な吐き気を抑えるツボの位置や正しい押し方、ツボ押しと併用したいセルフケアについて解説するので、つらい症状の緩和に役立ててください。

つらいつわりの吐き気はなぜ起こる?妊娠初期の体の変化

妊娠初期に始まるつわりは、多くの妊婦が経験する不快な症状です。
特に、食べ物の匂いを嗅いだだけで気分が悪くなったり、常に吐き気を感じたりする「吐きつわり」は、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。
このようなつわりの症状は、妊娠によって体内で起こる急激な変化が原因とされています。
ホルモンバランスの変動や自律神経の乱れなどが複雑に関係し、胃腸の不調や吐き気を引き起こすと考えられています。

主な原因はホルモンバランスの急激な変動

妊娠すると、胎盤からhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが大量に分泌されます。
このhCGの分泌量がピークに達する時期と、つわりの症状が最もつらくなる時期が重なることから、hCGが吐き気や嘔吐中枢を刺激することが主な原因の一つと考えられています。
また、妊娠を維持するために増加するプロゲステロン(黄体ホルモン)には、胃腸の筋肉を緩める働きがあります。
これにより、胃の内容物が食道に逆流しやすくなり、胸やけや胃のムカムカといった不快な症状を引き起こすこともあります。
これらのホルモンの急激な変化に体が適応しようとする過程で、自律神経のバランスが乱れることも、つわりの症状を助長する要因となります。

つわりの症状が現れやすい時期とピーク

つわりの症状が現れる時期には個人差がありますが、一般的には妊娠5週から6週頃に始まることが多いです。
その後、症状は徐々に強くなり、妊娠8週から11週頃にピークを迎える傾向があります。
この時期は、胎盤の形成が活発に行われ、ホルモン分泌が最も高まるため、吐き気や倦怠感などの症状が一番つらく感じられるかもしれません。
多くの人は、胎盤が完成して安定期に入る妊娠12週から16週頃になると、自然と症状が和らいでいきます。
ただし、つわりの期間や症状の程度は人それぞれで、全く感じない人もいれば、出産間近まで続く人もいます。

吐き気を楽にする!自分で押せる3つのツボを紹介

つらい吐き気の緩和には、東洋医学の考え方に基づくツボ押しが役立つことがあります。
ツボは全身に点在する「気」の通り道にある反応点とされ、刺激することで体の不調を整える効果が期待できます。
ここでは、数あるツボの中から、特につわりの吐き気に効果的とされる3つのツボを紹介します。
いずれも自分で見つけやすく、押しやすい場所にあるため、気分が悪い時に手軽に試すことが可能です。
仕事中や家事の合間など、いつでも実践できるのが魅力です。

【手のツボ】乗り物酔いにも効く「内関(ないかん)」

内関は、吐き気や胃の不快感を和らげる代表的なツボとして知られています。
乗り物酔いや二日酔いにも効果があるとされ、つわりの吐き気緩和にも広く用いられます。
場所は、手のひら側の手首の付け根にある太いシワから、肘に向かって指3本分(人差し指・中指・薬指)下がったところです。
腕の中央にある2本の太い腱の間に位置します。
見つけたら、反対側の手の親指の腹を当て、気持ちいいと感じる程度の力でゆっくりと5秒ほど押してみてください。
これを数回繰り返します。
吐き気を感じた時に押すと、気分が少し楽になることがあります。

【足のツボ】胃腸の不調を整える「足三里(あしさんり)」

足三里は、胃腸の働きを整える万能のツボとして古くから知られています。
胃もたれや消化不良、食欲不振といった症状を改善し、吐き気を抑える効果が期待できます。
場所は、膝のお皿のすぐ下、外側にあるくぼみから、すねの骨に沿って指4本分下がったところです。
押すと少し痛みを感じる部分が目安になります。
椅子に座った状態で、両手の親指を重ねてツボに当て、心地よい圧で5秒ほど押し、ゆっくりと離す動作を繰り返します。
全身の倦怠感を和らげる効果もあるため、つわりで体力が落ちている時にもおすすめです。

【足裏のツボ】消化機能を助ける「裏内庭(うらないてい)」

裏内庭は、食あたりや胃のムカつきなど、急な消化器系の不調に効果があるとされるツボです。
つわりによる吐き気や食欲不振の際にも、消化機能を助ける働きが期待できます。
場所は足の裏にあり、足の指を曲げた時に最も高く盛り上がる部分、具体的には人差し指の付け根の少し下にあります。
見つけたら、両手の親指を重ねて、じんわりと圧をかけるように押します。
ソファに座ってリラックスしながらや、お風呂上がりの血行が良い時に行うとより効果的です。
比較的分かりやすく押しやすいツボなので、気軽に試すことができます。

つわりのツボを効果的に刺激する正しい押し方

つわりの症状を和らげるためにツボを押す際は、その効果を最大限に引き出すための正しい方法を知っておくことが重要です。
ただやみくもに強く押すのではなく、適切な力加減やタイミング、押し方を意識することで、より高い効果が期待できます。
自分の指を使って、いつでもどこでも手軽に行えるのがツボ押しの利点です。
これから解説するポイントを参考に、自分の体と対話するように、優しく丁寧に刺激を与えてみてください。

気持ちいいと感じる程度の力でゆっくり圧をかける

ツボを押す際の力加減は、症状の軽減において非常に重要です。
「痛い」と感じるほど強く押すと、かえって筋肉が緊張してしまい、逆効果になることがあります。
目安は「痛気持ちいい」または「気持ちいい」と感じる程度の圧です。
親指の腹など、指の柔らかい部分を使って、息を吐きながら5秒ほどかけてゆっくりと圧をかけていきます。
そして、息を吸いながらゆっくりと力を抜いてください。
この一連の動作を1か所につき5〜10回程度繰り返します。
急に力を入れたり抜いたりせず、じんわりとした刺激を意識することが、体をリラックスさせ、効果を高めるポイントです。

「吐きそう」と感じたタイミングで押してみよう

ツボ押しは、1日のうちで決まった時間に行わなければならないというルールはありません。
最も効果を実感しやすいのは、吐き気が強まってきた時や「吐きそう」と感じた瞬間です。
不快な症状が出始めたタイミングで内関などのツボを刺激することで、高ぶった神経を鎮め、症状を和らげる効果が期待できます。
また、症状の予防として、比較的体調が良い時にリラックスしながら行うのも良い方法です。
例えば、食後や就寝前など、心身が落ち着いている時に数分間、ツボ押しを習慣にすることで、つわりの波を穏やかに乗り切る助けになります。

ツボ押し用リストバンドを使う方法もおすすめ

自分でツボを押し続けるのが難しい場合や、常に刺激を与えていたい場合には、ツボ押し用のリストバンドを活用するのも一つの方法です。
このリストバンドは、内側に付いた突起が手の内関のツボを継続的に刺激してくれる仕組みになっています。
乗り物酔い対策グッズとして、ドラッグストアやオンラインストアなどで手軽に入手可能です。
装着するだけで良いため、仕事中や睡眠中など、自分でツボ押しができない状況でも効果が期待できるのが利点です。
デザインもシンプルなものが多く、日常生活で目立たずに使用できます。
手軽に試せるつわり対策として検討してみてください。

ツボ押しと併用したい吐き気を和らげるセルフケア

つわりの症状を緩和するためには、ツボ押しに加えて、日常生活の中でのセルフケアを併用することが非常に効果的です。
食事の摂り方や水分補給、休息といった基本的な生活習慣を見直すことで、吐き気の波を穏やかにすることが期待できます。
ツボ押しが体の外からのアプローチであるのに対し、これから紹介するセルフケアは体の内側から調子を整える方法です。
両方を組み合わせることで、つらい時期をより快適に乗り切るためのサポートになります。

空腹状態を作らないように食事を小分けにする

つわりの時期は、空腹になると血糖値が下がり、吐き気が強まる傾向があります。
そのため、胃を空っぽにしないように工夫することが大切です。
一度にたくさんの量を食べようとせず、食事の回数を増やして一回の量を減らす「分食(小分け食べ)」を心がけてください。
例えば、おにぎりやクラッカー、ゼリー、バナナなど、手軽に口にできるものを常に用意しておき、空腹を感じる前に少し食べるのがおすすめです。
特に朝、目覚めた時の空腹感が強い場合は、枕元にすぐに食べられるものを置いておくと、起き上がる前に食べられて効果的です。

脱水を防ぐためのこまめな水分補給

嘔吐が続くと体から水分が失われ、脱水症状を引き起こすことがあります。
脱水はつわりの症状をさらに悪化させる可能性があるため、こまめな水分補給が非常に重要です。
吐き気がある時に一度にたくさん飲むのは難しいため、一口ずつでも良いので、頻繁に水分を摂ることを意識してください。
水が飲みにくい場合は、無理せず自分が口にしやすいものを選びましょう。
例えば、麦茶やルイボスティー、氷を入れた水、さっぱりとした炭酸水やレモン水、あるいは経口補水液やスポーツドリンクなども選択肢になります。

十分な休息をとり心と体をリラックスさせる

妊娠初期は、ホルモンバランスの急激な変化や体の準備など、目に見えない部分で大きなエネルギーを消費しています。
そのため、普段以上に疲れやすく、ストレスも感じやすい状態です。
疲労やストレスはつわりの症状を悪化させる一因となるため、意識的に休息時間を確保することが欠かせません。
眠気を感じたら無理せず昼寝をする、家事はパートナーに協力してもらうなど、心と体を休ませることを最優先に考えましょう。
好きな音楽を聴く、温かいお風呂にゆっくり浸かる、アロマテラピーを取り入れるなど、自分が心からリラックスできる方法を見つけることも大切です。

セルフケアで改善しない場合は専門家への相談も検討しよう

ツボ押しや食事の工夫といったセルフケアを試しても、つわりの症状が思うように改善しないこともあります。
日常生活に支障が出るほど吐き気がつらかったり、精神的に追い詰められてしまったりする場合には、一人で抱え込まずに専門家に相談することが大切です。
つわりは病気ではないと考えられがちですが、適切なケアを受けることで症状が緩和されるケースも少なくありません。
鍼灸院での施術や、産婦人科での治療といった選択肢を検討してみてください。

つわり緩和が期待できる鍼灸院でのケア

東洋医学の観点では、つわりは「気」の巡りが滞り、胃に逆流することで起こると考えられています。
鍼灸治療は、つわりの症状緩和に効果的なツボを鍼や灸で刺激し、全身の気の流れや自律神経のバランスを整えることを目的としています。
セルフケアで行うツボ押しよりも専門的なアプローチで、胃腸の働きを正常化させ、吐き気を根本から和らげる効果が期待できます。
施術を受ける際は、妊婦への対応に慣れている、経験豊富な鍼灸師がいる治療院を選ぶと安心です。
つらい症状を緩和するための選択肢の一つとして、検討する価値があります。

水分が摂れないほどつらい時は病院を受診する

セルフケアで対応できる範囲を超え、水分や食事が全く摂れない、一日に何度も嘔吐を繰り返す、体重が妊娠前から5%以上減少した、といった症状が見られる場合は、医療機関の受診が必要です。
これらの症状は「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と呼ばれる状態で、脱水や栄養障害を引き起こし、母体と胎児の健康に影響を及ぼす可能性があります。
我慢せずに、かかりつけの産婦人科に連絡し、指示を仰いでください。
病院では、点滴による水分や栄養の補給、吐き気止めの処方など、医学的な治療を受けることで症状の改善を図ります。

つわりの吐き気とツボに関するよくある疑問

つわりの症状緩和にツボ押しを試してみたいと思う一方で、その安全性や効果について疑問や不安を感じる人もいるかもしれません。
お腹の赤ちゃんへの影響はないのか、効果がない場合はどうすれば良いのか、といった点は特に気になる部分です。
ここでは、つわりのツボ押しに関してよく寄せられる質問に答えます。
正しい知識を持つことで、安心してセルフケアに取り組むための参考にしてください。
また、パートナーができるサポートについても触れます。

ツボ押しがお腹の赤ちゃんに影響することはない?

今回紹介した内関や足三里、裏内庭といったツボは、つわりや胃腸の不調を和らげるために一般的に用いられるものであり、正しい場所を適切な強さで押す限り、お腹の赤ちゃんに悪影響が及ぶ心配はほとんどありません。ただし、ツボの中には子宮の収縮を促す作用があるとされ、妊娠中は避けるべきとされるものも存在します。例えば、くるぶしの内側にある「三陰交(さんいんこう)」などがそれに当たります。どのツボを押せば良いか不安な場合や、持病がある場合は、自己判断で行わず、かかりつけの医師や施術を受ける鍼灸師に相談してから実践することが安全です。

ツボを押しても効果を感じられない時の対処法は?

ツボ押しの効果の現れ方には個人差があり、すぐに吐き気がすっきりと治まる人もいれば、あまり変化を感じられない人もいます。
効果を感じにくい場合、まずはツボの位置が正確に取れているか、押し方が弱すぎたり強すぎたりしないかを見直してみてください。
それでも変化がない場合は、そのツボが自分の体質に合っていない可能性も考えられます。
無理に同じツボを押し続けるのではなく、他のツボを試したり、食事の工夫や休息など、別のセルフケアと組み合わせたりする方法に切り替えるのも一つの手です。
また、専門家である鍼灸師に相談すれば、より自分に合ったツボやケア方法を見つけてもらえる可能性があります。

パートナーができるサポートや協力してほしいこと

つわりのつらさは、経験した本人にしか分からないものです。
そのため、パートナーの理解と精神的なサポートが何よりも重要になります。
まずは、つわりが病気や気分の問題ではなく、妊娠に伴う生理的な反応であることを理解し、つらい気持ちに寄り添う姿勢が大切です。
具体的なサポートとしては、匂いに敏感になることが多いため、調理中の換気を徹底したり、香りの強い柔軟剤の使用を控えたりするなどの配慮が挙げられます。
また、家事や上の子の世話を積極的に代わる、食べられそうなものを買ってきてくれるなど、本人が少しでも楽に過ごせる環境を整えることが大きな助けになります。

まとめ

妊娠初期に起こるつわりの吐き気は、ホルモンバランスの急激な変化などが原因で起こる生理的な現象です。
このつらい症状を薬以外の方法で和らげる手段として、手の内関や足の足三里といったツボ押しが有効な場合があります。
ツボ押しは気持ちいいと感じる程度の力で、吐き気を感じたタイミングで行うのが効果的です。
さらに、食事を小分けにする、こまめに水分を補給する、十分な休息を取るといったセルフケアを併用することで、より症状の緩和が期待できます。
もしセルフケアを試しても改善しない場合や、水分が全く摂れないほど症状が重い場合は、我慢せずに鍼灸院や産婦人科などの専門家に相談してください。

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