妊活中の方は、お酒を飲むことで赤ちゃんに影響を与える可能性があるため、控えるようにアドバイスされることが多いかと思います。しかし、なかにはお酒をやめられないという方もいらっしゃるかもしれません。
お酒をやめられないことが妊娠に与える影響や、お酒を飲む場合の注意点について、正しい知識を持つことが大切です。本記事では、妊活中にお酒をやめられない方に向けて、お酒を飲むことのメリットやデメリット、注意すべきポイントなどについて解説いたします。
妊娠前の影響
妊活中のお酒は妊娠に影響する?
結論から言いますと、妊娠前であれば、お酒が妊娠に影響を及ぼす可能性は低いと言われています。飲酒が女性の妊娠にどの程度影響するかを調査することを目的とした、デンマークのオーフス大学の研究によると、参加者6,120 人中4,210 人 (全体の69%) の参加者が妊娠を達成したという研究結果が出ています。
※出典:Alcohol consumption and fecundability
妊娠発覚直後の影響
妊娠発覚前日までお酒を飲んでた!胎児への影響は?
そもそもアルコールがどのように赤ちゃんに届くかというと、胎盤ができた後、血液を通して赤ちゃんに届く仕組みです。
つまり、胎盤ができる以前(妊娠0〜4週)であれば、血液を通して赤ちゃんに伝わることがないため、影響はほとんどないと言われています。しかし、多くの方がこの4週ごろに妊娠が発覚しますよね。
ですので、妊活中とはいえ妊娠の可能性がある時期には禁酒するのが無難と言えるでしょう。そして、妊娠に気づいたらすぐに禁酒をしましょう。
妊娠中の影響
妊娠中に禁酒すべき理由
妊娠中にお酒を飲むと、胎児・乳児に低体重や顔面の形態異常、脳障害などを引き起こす可能性があります。これが胎児性アルコール・スペクトラム障害と呼ばれるもので、治療法はなく、予防が唯一の対策となります。妊娠4週目ごろから赤ちゃんにとって重要な器官が作られる器官形成期ですので、妊娠2ヶ月から4ヶ月の間は特に気を付ける時期です。
とはいえ、少量の飲酒でも、妊娠のどの時期でも影響を及ぼす可能性があるため、妊娠中の女性はお酒を完全にやめることが大切です。
ノンアルコールは大丈夫!?
アルコール0.00%のノンアルコールであれば問題ありませんが、近年0.1%微量なアルコールを含んだものも販売されてるので注意しましょう。
妊活中のお酒との上手な付き合い方
妊娠に気づいたらすぐに禁酒する必要があるので、妊活中から上手にお酒と付き合って行く必要があります。妊娠に向けて今からお酒と上手に付き合っていける方法を知っておきましょう。
1.適切な量の飲酒を心がける
まずは、適量を守ることが大切です。適量とは、1日にお酒を飲む場合は男性であれば、純アルコール数20g以下、女性であれば10g以下です。
純アルコール量目安
・ビール(中瓶1本500ml)20g
・清酒(1合180ml)22g
・ウイスキー・ブランデー(ダブル60ml)20g
・焼酎(35度)(1合180ml)50g
・ワイン(1杯120ml)12g
2.週2日以上の休肝日をつくる
毎日の飲酒は妊活に関わらず身体に悪影響を及ぼします。最低でも週に連続した2日以上の休肝日を作りましょう。
3.食事やおつまみにも気を配る
お酒を飲むとどうしても味の濃いものを欲してしまいますよね。しかし妊活中は健康的な食事を心がける必要があります。お酒を飲む日でも、健康的な食事を摂るように十分気を配りましょう。
4.寝酒は避ける
妊活中は女性の健康管理が非常に重要です。就寝直前までお酒を飲むことによって、十分な睡眠を摂ることができません。個人差や摂取量にもよりますが、アルコールが体内から抜けるまで最低4時間かかります。飲み終わってから4時間後に就寝できるように計算してお酒を楽しんでください。
5.妊娠の可能性があるときは飲まない
妊娠の可能性が少しでもある場合は、禁酒するのが無難です。妊娠中にお酒を飲むと、胎児・乳児に低体重や顔面の形態異常、脳障害などを引き起こす可能性がありますので、注意が必要です。
※出典:節度ある適度な飲酒
禁酒したいけど辞められない!どう禁酒する?
習慣的に毎日飲酒する人にとっては禁酒はとても難しいことです。頭ではわかっていても、禁酒は思ったよりも簡単にいかない場合が多いです。そんな方に向けて、禁酒するための方法やアドバイスをご紹介します。この方法だけではないので、自分なりの方法も組み合わせながら少しずつでも大丈夫ですので、自分のペースで頑張りましょう。
- 喉越しのいい炭酸水を飲む
- 禁酒すると周りに宣言する
- そもそも目に入れない
- 運動など他の趣味を見つける
- ご褒美を考えておく
アルコールの他に避けたい飲み物は?
カフェインが多く含まれているもの
カフェインを摂取することで、睡眠の質が低下し消化器系の不快感も引き起こす場合があります。また、カフェインには体温を低下させる作用もありますので、温活が大切なこの妊活中・妊娠中には避けたい飲み物です。
糖質を多く含んだジュース
妊活中や妊娠中は体重管理も非常に重要な体調管理の一つです。糖質を多く含むジュースなどは肥満の原因にも繋がりますので、妊活中は食事以外にも飲み物の糖質にも気をつけましょう!
飲酒の他に気をつけたい生活習慣
妊活中や妊娠中は飲酒の他にも気をつけたい生活習慣があります。健康な赤ちゃんを産むためにも、お母さんの健康管理は欠かせませんので、生活習慣を見直し、妊娠に備えましょう。
- 栄養バランスの良い食事を心がける
- 適正体重を維持する
- 適度な運動をする
- 質の良い睡眠をとる
以上のことを踏まえた上で、もう一度飲酒について考えると、過度の飲酒習慣は、肥満や生活習慣病になる原因であったり、質の悪い睡眠を引き起こします。さらに、塩分の濃い食べ物を食べたくなり、食事のバランスも崩れてしまいます。
適度な運動を楽しむことで飲酒欲も薄れ健康的な体づくりを目指せますので、ぜひみなさんも楽しく健康的に妊活生活を送ってください!
男性の飲酒は女性の妊娠に影響する?
デンマーク(SnartForaeldre)と北米の(Pregnancy Study Online)2 つのコホート研究から収集したデータによると、男性のアルコール摂取と妊娠可能性の低下との関連を示す証拠はほとんど見つからなかったと発表されています。ですが、関係ないからと言って女性の目の前で好きな時に、好きなだけお酒を飲むのはお互いの信頼関係にも影響が出る可能性がありますので、十分に注意しお酒好きの女性に配慮しながら一緒にセーブすることも大切ですよね。
※出典:Male alcohol consumption and fecundability
赤ちゃんには影響しないが夫婦生活に影響が出る!?
先ほど述べたように男性のアルコール摂取は妊娠に影響を与えませんが、過度な飲酒によってED(勃起不全)を起こしてしまう場合があります。
嗜む程度の飲酒は興奮効果やリラックス効果があるため、勃起力の向上につながりますが過剰な飲酒で脳の中枢神経を抑制するため性的興奮が伝わらなくなり勃起障害や射精障害を引き起こしてしまう可能性があるのです。
ですが、少量の飲酒でも勃起不全が気になる場合には、飲酒に関わらず一度専門のクリニックや鍼灸院への受診をお勧めします。
まとめ
これまで妊活と飲酒についてのお話をしてきましたがいかがでしたか?今までと違ったライフスタイルに変えるのは決して簡単なことではありません。
しかしこれから出会う赤ちゃんのために、カップルで一度飲酒の頻度や量などを話し合ってみてください!2人で協力しあうことで、辛いと感じてしまう禁酒も少しは気持ちが楽になるかもしれません♪
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