妊活の豆知識

妊活における漢方とは?不妊の原因やなりやすい人の特徴を解説!

妊活における漢方とは?不妊の原因やなりやすい人の特徴を解説!|明生鍼灸院

漢方の薬は、体の内部から働きかけ、体の回復力を促すのが目的です。そのため、漢方の世界では「気・血・水」のバランスが重要とされ、不妊症のタイプも「気・血・水」に当てはめて考えられます。不妊の原因は個人差があり、どのタイプかがわかっても、万人に作用するとは限りません。

ただ、体の内側の生命力を高めるという目的なら、食生活や生活習慣の改善なども有効な方法と言えます。もし妊活中になかなか妊娠が望めない場合は、漢方薬なども活用して、まずは健康体を作ることから始めてください。

漢方の観点からみた妊活

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漢方などの東洋医学の観点では、西洋医学のように薬などの外部からの力ではなく「自分が本来持っている自然治癒力や生命力=正気(せいき)を高める」ことを目的とします。特に、妊活中に自然妊娠を望まれている方は、心身を健康にして、自然に妊娠力を高めることが大切です。

西洋医学では施術などがメインになりますが、東洋医学に代表される漢方では、鍼灸などの施術、もしくは生活スタイルの改善などで、体の中から原因を探っていきます。以下に、漢方で大切とされる「気」「血」「水」などを見ていきましょう。

「気」「血」「水」で構成

漢方では、人の体は「気」「血」「水」の3つの部分から成り立っているとされます。まず「気」の部分では「体を温め、基礎代謝を上げる」、「血」の部分では「体の栄養分を運ぶ」、「水」の部分では「血以外の液体を指す」などで構成されています。つまり、気=体のエネルギーによって、血と水が体内を巡り、血液に乗せて体の中に栄養を運ぶという考え方です。

特に、妊活中には「気」と「血」のバランスが大切で、昨今では結婚年齢が上昇したことで、気や血が不足した結果、妊娠力も落ちていく傾向にあります。生活の乱れや睡眠不足、過労、ストレス、冷えなどの原因が積み重なることで、気・血・水のバランスが崩れるからです。漢方では、この3つの要素が大切とされ、心身を健康に導くことで、妊娠しやすい体を作ることを目指しています。

漢方の観点から見る不妊症のタイプ4選

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漢方の観点から見ると、不妊症のタイプは大きく4つに分かれます。上記でも説明したように、気・血・水のバランスが崩れると、体の血の流れが滞ったり、冷えにより体に栄養分が届かなかったりなど、体の中からの改善が必要だからです。以下に、代表的な不妊のタイプを、漢方の観点からご紹介します。

①:腎虚(じんきょ)タイプ

腎虚の「腎」とは、漢方では精=生命エネルギーを蓄える働きを担っており、生殖や成長、発育などを司る部分です。言わば生命活動の根幹の部分でもあります。腎の働きが落ちる原因には、加齢や栄養不足、睡眠不足、高いストレスなどがあり、働きが落ちた状態を「腎虚」と呼んでいます。

腎虚の状態が続けば、卵巣機能の低下、女性ホルモンの乱れなどが起きる可能性が高いです。腎虚体質になってしまうと、妊娠しづらい体になってしまうため、肝と同じように腎も重視されます。

②:瘀血(おけつ)タイプ

瘀血は、血行不良など血の巡りが悪い状態を指します。血行不良になってしまうと、まず生命維持に必要な部分が優先され、生殖器官などが後回しにされます。結果として、生殖器官に十分に栄養が行き渡らないことになり、妊娠力も下がります。

特に、普段から下半身が冷えやすい方や生理不順になりやすい方は、瘀血状態になっていないかを確認しましょう。瘀血状態が続けば、子宮内膜症や子宮筋腫などの疾病が起きやすくなり、それもまた不妊の原因となります。

③:気血両虚(きけつりょうきょ)タイプ

気血両虚は、「気」と「血」が消耗した状態を指します。具体的には、子宮や卵巣への栄養を運ぶ力が足りない=血行が悪い状態です。気と血の両方を失った状態=「気血両虚」が続けば、子宮や卵巣などの生殖器官に栄養が行き渡らず、良質な卵子や子宮内膜が育たなくなります。結果、妊娠しづらい体へと変化してしまいます。

④:肝気鬱結(かんきうっけつ)タイプ

肝気鬱結は、高いストレスなどが影響して、気の流れが滞る=気滞になっている状態を指します。具体的には、上記の瘀血を始めとした、子宮や卵巣を含む全身の機能低下が起きている状態です。

症状としては、生理不順や生理痛、胸の張りなどが現れ、これらを改善するためにも、まずは肝気鬱結の状態を脱さないといけません。漢方では薬による治療も行われますが、鍼灸などでも改善が見込めるので、自分に合った治療法を探すことから始めてみてください。

不妊になりやすいのはこんな人

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クリニックなどを受診して不妊症と診断されても、原因がわからない方は多数います。理由は、妊娠しやすい体かどうかは、個人の体質や生活習慣などによっても差があるからです。もし、なかなか妊娠しないと悩んでいる方は、以下に該当しないかチェックしてみましょう。

生理不順になりがちな人

生理周期は、個人差はありますが、一般的には25日〜38日の間とされています。この期間が短すぎたり長すぎたりした場合は生理不順と診断されることが多いです。生理不順が直接不妊に繋がるとまでは言えませんが、排卵がスムーズにいっていないことから、妊娠しにくい体になっている可能性が高いです。

もし、しっかりと排卵がされているかを確認したい場合は、基礎体温を計るなどして、正確な排卵日を確かめておきましょう。

ストレスをためやすい人

高いストレスは自律神経を乱してしまうため、女性ホルモンの分泌にも影響します。そのため、日頃からストレスをためやすい人は、生理不順、無排卵の原因ともなり妊娠しづらい体になります。

体がストレスを感じると「コルチゾール」というホルモンが分泌されますが、コルチゾールには脳を覚醒する働きがある一方で、女性ホルモンの分泌を抑えてしまう働きがあることも無視できません。結果、ストレスの影響で生理不順などが起こり、妊娠しづらい体質になってしまいます。

冷え性の人

冷え性と言えば、手足の末端が冷えてしまう症状が多いイメージですが、他にも内臓や体全体の冷えなどが起こる可能性もあります。妊活中の冷えが良くない理由は、血行不良が起こってしまうからです。

冷えが続くと、血液に乗せて運ばれる栄養が生殖器官に行き渡らなくなり、結果的に妊娠しづらい体になってしまいます。また、夏場にも冷えは起きやすいので、普段から冷えやすい人は体を温める作用がある食事を取るようにしてください。

栄養が不足している人

女性の中には、ハードなダイエットをする方もいますが、過度な食事制限もまた、不妊の原因となります。ダイエットが不妊の原因となる理由は、そもそも栄養不足で、十分な栄養が血流に乗って行き渡らないからです。

結果、女性ホルモンのバランスも乱れて、生理不順や無排卵を生み出してしまいます。特に、現代人は、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどが不足しがちなので、妊活中は栄養バランスの取れた食事を心がけてみてください。

鍼灸の治療も漢方に近い?

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体の内側から本来持っているエネルギーを引き出すと言う意味では、鍼灸もまた漢方に近い存在です。東洋医学の1つでもありますが、不妊の原因となる内臓の働きの低下などには、鍼灸が有効とされています。不妊の原因は様々ですが、身体に何かの不調が起こると、まず生殖器の働きを弱め、生命維持を優先させる仕組みになっています。

妊娠する機能が十分に働かないことも、不妊症の原因の1つです。そこで、鍼灸の施術では、生殖器の働きを正常化させるために、まず内臓の働きを正常化して、妊娠できる身体を作ります。普段から月経異常などが多い方は、鍼灸なども活用して、まず体の働きを正常化させてみてください。

まとめ

漢方は東洋医学の1つで、西洋医学とは違い、外部からではなく内側からの改善を目指す治療法です。不妊に効果があるとされる漢方薬も数多くありますが、どの症状に対して飲むべきかをまず確認し、副作用をなるべく抑えましょう。

漢方を服用することで得られるメリットは、生理不順や女性ホルモンの乱れなどの異常を抑えて、体を健康にできる点です。まず心身ともに健康体になることが、不妊治療の原則でもあります。まずは、鍼灸や漢方なども活用して、妊娠率をアップできる体作りから始めましょう。

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